アオカケスの鳥かご

日々の出来事を綴っていきたい

高価なインカムを買いたくない人はダイソーで300円のマイク付きイヤホンを買え

タイトルの部分だけ読みたい人はここまで飛んでください。

バイクに乗っている人ならばビーコムやセナなどのバイク用インカムを一度は欲しいと思ったことがあるのではないでしょうか。


しかし、これらの製品は3万円を遥かに超えているためそう簡単に手が出せるものではありません。


そこでこう考えます。

もっと安いインカムはないのか、と。


そしてAmazonを漁ってこれらの製品にたどり着くわけです。

ご存知の通りこれらの製品は中華製ですが、値段は5千円から1万円とだいぶお買い得になっています。

このあたりの製品は道の駅で止まっているライダー達でも意外と使っている人を見かけますし、インターネット上の記事でもそこそこ高評価の製品も多いようなので、買っても後悔することはあまり無いかと思われます。


しかし、それでもこう思う人もいるのです。

いや、高くね?と。


専用のインカムは音質も安定性も比較的高いものですが、ツーリング中に通話するときは結局discordやLINE通話で行うことが少なくありません。
仲間内に1人でもインカムを持っていない人がいればそうせざるを得ませんから。

どうせインカムをインカムとして使わないのなら、もはやインカムじゃなくていいのです。


discordの記事はこちら。
aokakes.hatenablog.com


インカムを諦めた人たちはさらにAmazonを漁ってこれらの製品にたどり着きます。

これらは大体2千円~3千円くらいで、タイムセールのときは2千円を切るものもあります。
似たような製品は大量にありますが、性能差はまず無いと言っていいレベルです。

一応ジェットでもフルフェイスでも取り付け可能のようですが、音量操作のボタンなどはマイク部分に付いているので、フルフェイスの場合はボタンが一切使えなくなります。

使い勝手はちゃんとしたインカムと比べるとかなり落ちますが、Bluetoothで安く抑えたい人には向いているかもしれません。


バイク用のヘッドセットではもうこのあたりが限界です。


え?まだ高い?


それではこんなのはいかがでしょう。

なんと629円です(2020/1/11時点)。
ついに4桁の壁を超えました。

一体これをどうやってバイクで使うのか。
とにかく分解してヘルメットに仕込むのです。


具体的にはこれを
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こうします。
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音質はそこそこで、マイクの性能もそこそこです。
ただ、有線なのでスマホによっては使えません。最近のスマホはイヤホンジャックが無かったりするので。


Bluetoothだとバッテリーが切れると全く使えなかったり、音飛びしてストレスになることがありますが、有線であればそれらの問題から開放されます。コードの煩わしさと引き換えに。

この大きいデメリットを受け入れられる方にはおすすめかもしれません。



え?あわせ買い対象商品で2000円超えないといけないから結局高く付く?

しょうがないですね~。それではとっておきを紹介しましょう。


(ここから本題)


こちらです。
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ダイソーの300円のマイク付き高音質ステレオイヤホンです。
色や形が異なるもので何種類かあります。


普通に耳に装着して音楽を聴いてみると、私が所持している3500円ぐらいのイヤホンととくに変わらないレベルです。
なんならメインのイヤホンとして使っていけそうな勢い。

マイクも全く問題ありませんでした。


というわけでこの300円のイヤホンをヘルメットに仕込みます。
※ジェットやシステムのヘルメットはイヤホンのコードの長さ的に無理なので諦めてください。


まずはテキトーにその辺にころがっているアメの箱のフタ(ドンキで買った50円のアメ)を丸く切り取ります。
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それにグルーガンでイヤホンを固定して、裏にマジックテープも貼っておきます。
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あとはヘルメットに配線するだけです。
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コードを固定するときは出来るだけグルーガンで固定しましょう。
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ヘルメットを着脱するときにアゴが当たりやすい場所なので、テープ類で固定するとすぐに剥がれてしまいます。


また、イヤホンがY字型でコードの分岐部分からの長さが結構短いので、ヘルメットの頭頂部に迂回して配線することが出来ません。

なのでアゴの部分に配線するわけですが、それでも結構ギリギリです。

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簡易配線図

また、意味があるのか分かりませんがマイクの穴にテープを貼って感度が悪くなるようにしておきます。

マイク部分はチークパッドの中に仕込んで出来るだけ風などが当たらないようにしましょう。


これだけだと音楽を聴くときに高音がキンキンして頭が痛くなってくるので、隙間をティッシュやウエスなどでテキトーに埋めてあげましょう。
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こうするだけで音質はだいぶマシになります。


イヤホンなんてヘルメットに仕込んだら耳に当たって痛くなると思われる方もいるかもしれません。

安心してください。結構大丈夫です。


というのも、普通のインカムとかでよくある丸いスピーカーだとこのような感じになります。
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スピーカーが耳全体を圧迫している状態なので、長時間付けていると痛くなってきます。

しかし、イヤホンだとこうです。
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なんと耳の窪んだところにスッポリ入るわけです。
なので厚さ的には2cmぐらいあっても問題ありません。



スペース的には問題ありませんが、本来耳にはめて使うものをスピーカー的に使うので、音が全体的にシャカシャカしてしまうのは避けようがありません。

イコライザである程度は調整出来ないこともありませんが、どうにもならない部分が大きいので音量をいつもより小さめにするぐらいの対策が限界です。


走行中は運転に意識が向くのであまり気になりませんが、停車中はどうしても目立ってきます。

これが300円の欠点でしょうか。


音声サンプル

600円のヘッドセット(CVC6.0)と300円のマイク付きイヤホンの音を比べてみましょう。

録音はdiscordで以下の設定のもと行っています。

  • 入力モード:音声検出
  • 入力感度を自動調整
  • エコーを除去
  • ノイズ抑制
  • 音量調節の自動化


600円の加速から巡航

300円の加速から巡航


600円は全体的にビヨンビヨンしているのに対して300円ははっきりしている印象です。
巡航なんかは300円のほうが落ち着いています。

エンジン音が入ってしまうのはもはや避けることが出来ないことです。
600円はなんとか消そうとしてキモチ悪い感じになってしまっていますが、300円は結構綺麗にエンジン音が入っています。

どうせ聞こえるなら綺麗に入って貰ったほうが開き直れような気がします。


両方を同時に聴いてみます。

L:600円 R:300円

誰が聴いても300円のほうが良いと言うのではないでしょうか。


波形を見てみるとこのようになっています。
上が600円で下が300円です。
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やはり300円のほうが全体的に落ち着いています。


次に声ありです。
少し恥ずかしいですが私の声を提供します。

600円の声あり

300円の声あり

600円はこもりがちですが、300円はハッキリしています。
結構違いますね。


今回は録音する際に入力感度を自動調整するようにしていたので、感度を手動で調整して巡航中のノイズが入らないちょうど良いところに設定しておけばさらに優秀になります。

まとめ

これはもう300円のマイク付きイヤホンが優秀という結論で良いのではないでしょうか。


600円のヘッドセットにはCVC6.0のノイズキャンセリング機能がありますが、これってせいぜい風切り音を低減するくらいのものなので、エンジン音は全然消せないんですね。

そもそもヘルメットの中に入ってくる風はそんなにありませんし、なんならチークパッドの中にマイクを仕込んでいるのでマイクに直接風が当たることはありません。

無駄にノイズを消そうとした結果あのビヨンビヨンとした音が生まれているのではないでしょうか。


逆に300円のマイク付きイヤホンが良い感じになっているのは、安さ故にマイクの入力感度が悪くて(巡航中の)エンジンの音を拾い切れないからではないかと思います。

当然ノイズキャンセリングなんて機能は無いので、無駄にノイズを消そうとすることもありません。


では、これだけノイズが少ないなら電話とかもいけるのかと言うとそういうわけでもありません。

discordのエコー除去やノイズ抑制のおかげであの品質になっているので、それらの機能が無い電話などでは普通にエンジン音を拾ってしまいます。

それでも600円よりも300円のほうが優秀なのは変わりません。


声は普通に聞き取れるレベルではありますが、エンジン音とかバリバリに聞こえるので走行中の電話は緊急用ぐらいに考えたほうが良さそうです。


というわけで、(グルーガンとかがあれば)300円で実装可能な超優秀なダイソーの300円インカム、いかがでしょうか。