情報セキュリティ学科の就活事情
この記事は 長崎県立大学 Advent Calendar 2019 8日目の記事です。
前の人の記事。
serverboujin.hatenablog.com
12月。
大学4年生は卒論が一番忙しい時期ではないでしょうか。
私は今、卒論が終わりそうです。
勿論、全く進んでいなくてヤバいとかそっちではありません。
純粋に卒論を書き終わりそうな感じです。
私が所属する研究室の面々は大体(※ここ重要)余裕を持って終わりそうで安心しているところです。
さて、タイトルにある「情報セキュリティ学科の就活事情」について。
大学の友人がAdvent Calenderの参加募集をしていたので参加したわけですが、時期的にも気になる人は多いかと思ってこのテーマに決めました。
私のツイッターから色々調べていくと、恐らく本名と顔ぐらいは容易に特定できると思われますし、大学名なんて別に隠しているわけでもありません。
というわけで、私が所属する情報セキュリティ学科の就活事情について紹介したいと思います。
情報セキュリティ学科について
長崎県立大学情報システム学部情報セキュリティ学科。
全部繋げるととても長くなります。
情報セキュリティ学科は国内で初めて学部で情報セキュリティを専門に学ぶことが出来る学科として、2016年から新設された学科です。
教授陣には業界の有名人が揃っており、質の高い講義を受けることが出来ます。
当然ながら私を含めた1期生は学科で初めての就職となります。
情報セキュリティ学科の進路
これは正確なデータではなく、私が友人などから聞いたりして得た情報をまとめた結果です。
就職 → 9割
進学 → 1割
就職する人のうち、長崎県内が3割で県外が7割ぐらいでしょうか。
そして、どうやって内定を勝ち取ったのか。
大学の単位が出るインターンでお世話になった企業にそのまま内定 → 3割
大学の推薦 → 5割
自力(就活エージェントなどで自分からいったやつ) → 2割
ちなみに私は自力でした。
情報セキュリティ学科内で最も内定を勝ち取ったのが速かった人はおそらく3年生の1月か2月くらいでした。インターン勢の方々です。
推薦勢は企業の募集がだいたい3月中旬から4月上旬ぐらいから始まるケースが多かったようなので、4月中旬以降の印象です。
ちなみに私は3月末に100%自力で勝ち取りました。
5月ぐらいには6割か7割ぐらいの人が内定を貰っていて、夏休みが始まる頃には8割9割が完全に就活を終えていました。
1期生にしては結構優秀なのではないでしょうか。
情報セキュリティ学科の内定先企業
- 日本電気株式会社(NEC)
- 株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)
- 株式会社富士通ソーシアルサイエンスラボラトリ
- 住友電装株式会社
- 有限責任あずさ監査法人
- 京セラコミュニケーションシステム株式会社
- 富士フイルムソフトウェア株式会社
- デジタルアーツ株式会社
新聞など、インターネット上で内定が報じられている企業のみリストアップしています。
当然上記以外の企業もたくさん存在しますし、「そんなところに!?すげぇww」みたいな感想を抱く企業もありました。
長崎県が情報セキュリティ学科専用の演習設備に2億円を注ぎ込んだ甲斐があったのではないでしょうか。
あおかけすの就活
タイトルで気になった人はもう欲しい情報を得られたかと思います。
以降は需要があるか分からない、私自身の就活についての自分語りになります。
気になる人はぜひ読んでいってもらえればと思います。
あおかけす的就活定義
私自身、3年生のときは「就活ってなんだ???」とよく考えていました。
何を基準に「就活を始めた」となるのか分からずにまったりと日々を過ごし、12月のちょうど今頃にさすがに何かしなきゃと思ってAtCoderに登録しました。
AtCoderと並行して、とりあえず自分の知っている企業の新卒募集要項なんかを眺めたりするようになり、ようやく”就活している”実感が湧くようになりました。
就活は、「企業について調べ始めとき」が開始の合図なのではないでしょうか。
就活タイムライン
私が本格的に就活を始めたのは12月です。
就活に関係ありそうなイベントなどを抽出してタイムラインを作ってみました。
見ての通り3年生の前期は何もしていません。
夏休み後半の9月に、大学の単位が出るインターンシップで東京のIT企業に1ヶ月弱お世話になりました。
いつも通りの感じで作業していたら「ぜひうちに来てほしい」みたいなことを言われ、就活がうまくいかなかったときの逃げ道になるなぁ~なんていう調子の乗ったことを考えていました。
11月はクラウドソーシングのランサーズというところで仕事をしていました。
仕事といっても1件あたり数千円の案件をなんとか取ってきて、お小遣い稼ぎになる程度のものです。
実際に「こんな感じでどうですか~」みたいな提案をするのは良い経験でした。
面接でも結構食い付きが良くて、良いアピール材料になったと思います。
ちなみに数万円稼ぎました(時給換算すると300円くらい泣)。
12月にAtCoderに登録して、初めてコンテストに参加しました。
1年生の頃からpaizaはやっていたので競技プログラミングの雰囲気はなんとなく知っていたのですが、同じ時間に数千人とタイムを競いつつプログラミングをするのはかなり刺激的でした。
最近は数学的に限界を感じてコンテストには全く参加していません。色もいまだに茶色です。
12月中旬に、企業に今までにどんなものを作ってきたかを見てもらうためにはgithubが一番だよなー、と思ってプログラムをアップロードしまくりました。
それ以降は出来るだけ草を生やすために作ったプログラムはこまめにアップロードするようにしています。
就活が終わった今、ふと思ったのですが企業は過去に作ったプログラムなんて興味無いのではないでしょうか。
というか見てるヒマなんてないでしょう。
でも、履歴書にgithubのURLを載せておくだけでも「あ、コイツgithub使えるんだな」とか「色々作ってきたんだな」と思わせることは出来るはずです。
2019年に入って春休みが始まった2月に初めて面接を受けました。
なお、面接は全てpaizaで応募しました。
内定先じゃないところは会社名も公開します。
初めて面接を受けたのはモバイルファクトリー株式会社でした。
位置ゲーの老舗とも言えるかもしれない「駅メモ! - ステーションメモリーズ!-」を作っている会社です。
私はスマホの位置情報を使って色々やるようなWebアプリを作っていたことがあり、結構興味がある分野を手掛けていたので応募しました。
一次面接は結構手応えがあったのですが、次のプログラミングテストでお祈りされました。
理由は「実力不足」です。
paizaで”実力を見込んで”面接を受けませんか~なんて感じで向こうから来たのに実力不足って...
結構悔しかったです。
2社目は株式会社ジーニー。
広告関連事業をやっている会社です。
ごく短時間に膨大な情報を捌く技術に興味があったので応募しました。
一次面接のときは話が盛り上がって「これはいける...!!」なんて思っていましたが、力量不足でお祈りされました。
もうよく分かりません。
とくに悔しくはありませんでした。
3社目、株式会社ネクストビート。
保育士向けの転職サイトなどを手掛けているベンチャー企業です。
一次面接ではやはり盛り上がりましたがすぐにお祈りされました。
理由は「優秀だがやりたいことなどを踏まえるとうちに来るべきではない」。
お祈りはされましたが嬉しくなりました。
4社目は現内定先です。
東証一部上場のIT企業とだけ。
面接で盛り上がるのはもはや毎度のことでしたが、内定先は最初からどこか雰囲気が違いました。
paizaでは面接後に企業からフィードバックがあります。
なんか、最初から最後までべた褒めといった感じでした。
話がポンポン進んで気付けば内定を頂いていました。
3月中に就活を終わらせることが目標だったので、無事に達成することが出来ました。
4年生になる前に就活が終わったので、4年生の前期はほんとうにまったり過ごせました。
内定先は2ヶ月に1回、内定者が集まる機会を設けてくれる上に交通費宿泊費も全て負担してくれます。おまけに研修中は給料も発生します。
本当にありがたい限りです。
あとは特殊枠でLINE株式会社と株式会社メルカリ。
LINEは技術テストを3回くらい受けて全部無理でした。
試験内容は完全に競プロで、おそらく全問満点でようやく技術テスト通過です。
技術テストを受けるチャンスはたくさんあって、1回落ちても次の期間にまた受けることが出来ます。
私は3回目で諦めました。
プログラミングに自信がある方は一度受けてみると良いかもしれません。
paizaでSランク、AtCoderで水色(水色に近い緑)ぐらいなら満点狙えるはずです。
メルカリは履歴書で落とされました。
まぁそうだよな、ぐらいの感想しかありませんでした。
というわけで、私は全部で6社受けて内定を勝ち取ったのは1社だけでした。
さいごに
情報セキュリティ学科の就活事情、いかがだったでしょうか。
”情報セキュリティ学科”という名前だけで面接官は興味を持ってくれます。
この強みを活かすことが出来れば他の就活生より有利になりますし、”良い企業”から内定を貰えるはずです。
新卒に即戦力を期待している企業はそうそう無いみたいですし、ぶっちゃけコミュニケーションさえ取れれば大体なんとかなるのではないでしょうか。
まぁそのコミュニケーションが最大の壁だったりするのかもしれませんが...
私のようにSkypeなどのビデオ通話で面接を受けるときは普通の面接とは違って、タイムラグなども考慮して会話しないといけません。
タイムラグは大きなデメリットかもしれませんが、カンペを用意出来るという大きなメリットもあります。
ちなみにほとんどの企業は役員面接や最終面接意外はSkype面接で応じてくれるところが多いようです。
少なくともIT企業は。
地方勢は面接のたびに遠征していると交通費がとんでもないことになってしまいますし、Skype面接などを有効活用して欲しいなと思います。
インターン、推薦、自力...
いずれの方法でも自分の納得のいく内定を勝ち取ってください!